遺言書に則り相続していきますが、遺族が相続でモメた場合はどこまで遺言書は効果があるのか?ということについて書いていきたいと思います。

遺言書の形式

遺言書は通常、公正役場で作成した公正証書で用意しておくのが一般的です。
それ以外の遺言書、例えば手紙などに遺言を書いていたという場合は家庭裁判所に届け出て「検認」を受けなければなりません。封印がある場合は裁判所で相続人の立ち会いのもと開封されるので、手間がかかります。

遺言書の偽造・変造を防止するための検認ですが、検認によって遺言書が有効か無効を判断するものではありません。遺言書の検認は故人の最後の住所地の家庭裁判所で行う必要があります。

遺言書を偽造・変造した場合

遺言書を偽造・変造した場合(隠したり捨てたり脅迫して書かせたりした場合も)、その人は相続欠格者となり相続権を失います。しかし、相続権を失った者に子がいれば、その子が代わりに相続権を取得します。

遺言書の効果

遺言書の効果ですが、公正証書で作った遺言書でもその遺言どおりにはなりません。例えば、遺言書に「愛人にすべての財産を相続させる」と書いてあったとしても遺留分が認められる相続人は一定の割合を相続できます。つまり遺留分以外は遺言通りになります。

遺言書がない場合

遺言書がない場合は、通常法定相続分をもとに遺産分割協議を行います。法定相続には「法定」という言葉がついていますが、法的な拘束力はありません。(法定相続とは一般的によく言われる、相続人が妻と子二人の場合、妻が2分の1、子がそれぞれ4分の1)法定相続はあくまで目安です。
遺産分割協議では、遺産をもらわないという選択もできるので、相続人全員が納得すれば、どんな分け方をしてもOKです。

遺言書がなく調停などの争いになった場合

遺言書がなく調停などの争いにあった場合は法定相続分をもらえない場合が出てきます。理由は特別受益や寄与分などの規定があるからです。例えば、故人に子や親、兄弟がいなかったとしても、兄弟に子がいれば代襲相続で法的な権利があるので遺産を渡さなければいけません。つまり、姪や甥と争いになる場合も考えられます。

まとめ

故人に配偶者がいて子がいない場合は親に相続権が認められることや、内縁の妻の場合、遺言書がないと相続が認められないなど、相続は非常に複雑で一筋縄では行きません。
故人の残した遺産のせいで親族がバラバラになるなんて悲しすぎますが、現実的には相続で揉める方が非常に多いのが現実です。
そうならないためにも、しっかりと知識をつけてもめることがないようにして旅立つことが、故人の最後の仕事だと思います。(もちろん愛人の存在、生前に尽くしてくれた子と不仲の子とに差が出るのは仕方のないことだし、感情を捨てて平等にしたところで誰かしら不満を感じればそれは争いの火種になるわけで・・・)

個人的に一番いいのは、公正証書の遺言で法定相続に則った配分だと思います。